データサイエンスによる最適化技術を活用しEV社会に向けたソリューションを展開する株式会社モーションが2.5億円の資金調達を実施
データサイエンスによる最適化技術を活用して勤務シフトソリューション「Optamo(オプタモ)」を展開する株式会社モーション(東京都文京区、代表取締役社長:上杉顕一郎、以下「モーション」)は、そのスケジュール最適化技術をフリート向けEV導入支援、エネルギーマネジメント分野へ応用し、グローバルに加速するEV普及およびエネルギーマネジメント需要に向けたソリューション開発を中心に事業規模を加速させるために株式会社環境エネルギー投資が運用するEEI5号イノベーション&インパクト投資事業有限責任組合(本社:東京都品川区 代表取締役社長 河村修一郎、以下「環境エネルギー投資」)、兼松コミュニケーションズ株式会社(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長 伊藤 秀孝、以下「兼松コミュニケーションズ」)、大和自動車交通株式会社(本社:東京都江東区 代表取締役社長 大塚一基、以下「大和自動車交通」)、株式会社フェアー(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長 稲大、以下「フェアー」)を引受先として2.5億円を第三者割当および株主割当増資を通じて調達を完了したことをお知らせいたします。
最適化を業務DXからEV社会に向けた課題解決へ、そしてグローバルにSaaS展開
モーションは、創業以来(1999年)、AIおよびデータサイエンスに基づく解析アルゴリズムを実装したソリューション開発に取り組み、「最適化で社会を改革する」という企業ビジョンを掲げています。モーションでは、最適化アルゴリズムを駆使して様々な社会課題に取り組み、その解決に貢献してきた豊富な経験と実績を持っています。今回の資金調達は、このテクノロジーを更に磨き上げ、効率的で持続可能なソリューションを提供するために活用することで社会全体に対する貢献を加速させていくことを目指しています。
モーションは2011年より、最適化技術を活用したEV充電器ネットワーク向けシステムを手掛けており、同年、および2012年には環境省の「地球温暖化対策技術開発・実証研究事業」として「EVタクシーの実用化促進と運用方法確立のための実証研究」が採択され、EVタクシーの呼び出し・配車、EVの航続距離の計算、充電器の認証・予約機能等を通じてEVタクシーの需要に応じた配置や、充電を管理するシステムを開発、運用いたしました。中でもコア技術である「充電配車管理サーバ及び充電配車管理システム」は特許も取得しております。
また、モーションが提供する最適化ソリューションのひとつに「Optamoシリーズ」というDXによる働き方改革、労働力不足の課題に直面する企業向けソリューションがあり、現在SaaS(Service-as-a-Software)および大手ベンダーへのOEM提供を通じて展開しています。Optamoシリーズは、流通、小売、物流、医療、介護、製造業分野を含む多様な業界において、スタッフのスキル組合せを最適化するための機能を備えており、スタッフの人員数規模に柔軟に対応するシフト管理に特化した製品です。複雑なスケジュールとスキルのニーズに対応しながら、生産性を維持し、従業員の満足度を向上させる必要があります。Optamoシリーズは、データサイエンスの力を活用して、最適なスケジュールやスタッフの組み合わせを自動的に導き出すことで、これらの課題解決を支援しています。
今回の調達資金使途としましては、主にモビリティ関連分野へのソリューションおよびその事業開発に力を入れてまいります。国際エネルギー機関(IEA)の予測によれば、2030年までに世界の電気自動車(EV)登録台数は2.3億台に達し、各国が環境問題への対応としてEVの普及を進めています。この展望において、我々は法人が保有するEVの稼働予測、充電スケジューリング最適化により関連の電力エネルギーコスト低減を実現する「optiev(オプティーブ)」というソリューションの開発および実証試験を自動車メーカー、大手タクシー会社、充電器メーカーとともに現在進行いたしております。鋭意開発を進めるoptievは車両の稼働状況とSoC(電力残量)、敷地全体の電力使用量を基に、ダイナミックに充電スケジュールを生成し充電器を制御するサービスです。
EV普及前後における事業機会を積極的に捉えてまいります
モーションでは新たな資金調達を通じて、モビリティ関連分野へのソリューション開発と運営ノウハウを更に強化してまいります。我々は、EVおよびPHEVの普及前から普及が進む段階まで、そのフェーズごとに発生する社会課題に対応し、提供する最適化ノウハウに対する期待に応えるべく取り組んでいます。
この取り組みにより、当社のモビリティ関連ソリューションは、各国や地域において、既存の状況からEV普及社会へのスムーズな移行を支援する道筋として求められています。我々のソリューションは、その適用範囲を広げつつ、シームレスな移行を実現するための車両管理サービス「FLEET
WORKS」の展開も積極的に推進しています。モーションは、運輸業界のみならず物流、カーリース、保険業界の変革に寄与するために、車両の効率的な運用と管理をサポートするソリューションを提供し、企業の競争力向上に貢献してまいります。
今回の資金調達により、さらなる成長とイノベーションを遂げながら、持続可能なモビリティ社会の実現に向けて前進し地球環境に優しいモビリティ分野における新たな価値創造を続けてまいります。
◆引受先からのコメント
株式会社環境エネルギー投資 モビリティ事業創造室 室長 林 隆介様
脱炭素に寄与するスタートアップへの出資をしております、弊社としましては、これから車両の電動化が進んでいく中、特に法人フリート向けの車両では電気や充電の管理を含む新しい車両管理が必要となると考えており、Motion社の開発したOptievは、今後の電動化される法人フリート車両の管理に求められる機能を満たし、法人ニーズに応えていくものと期待しております。
兼松コミュニケーションズ株式会社 法人営業本部 本部長 西牧 浩二様
当社は、株式会社モーションとの連携を一層強化し、お客様のバックオフィスのDXを推進する取り組みを進めてまいります。株式会社モーションより提供されるモビリティ関連ソリューションと、当社が提供するバックオフィスの統合管理プラットフォーム「KCS Motion サービス」との将来連携により、お客様の業務負荷軽減を図りつつ、シームレスなDX環境の実現に向けて取り組んでまいります。
大和自動車交通株式会社 代表取締役社長 大塚 一基様
当社は、従前より12.48%を出資しているモーションの第三者割当増資を引き受けることにいたしました。社会の基盤である“移動”を担う私たちにとって、環境への責任と持続可能な未来への取り組みは最重要課題の1つです。モーションは、10余年前より組合せ最適化技術を用いたEVタクシー配車システムを開発するなど、モビリティのCO2排出削減において先導的な取り組みをされてきた実績があります。
国際的にEVシフトやエネルギー政策の転換が進展し、社会的にもCO2排出量の開示や排出量削減の取組が求められる中、交通事業者である我々のモーションへの投資が、持続可能な新しいモビリティビジネスの創造を促進し、より一層の社会貢献に繋がるものと期待しています。
株式会社モーションについて
<会社概要> | |
会社名 | 株式会社モーション |
代表者 | 代表取締役 上杉 顕一郎 |
設 立 | 1999年4月2日 |
資本金 | 2億9,430万円(資本準備金含む)※2023年9月1日時点 |
所在地 | 東京都文京区湯島3-10-7 NOVビル4階 |
URL | https://www.motion.co.jp/ |