出版
当社データサイエンティストの著書『実用のための「微積」と「ラグランジアン」』発刊
データ解析のスペシャリストが、これからの人工知能(AI)時代を牽引する若者へ送る渾身の一冊。
2018年3月19日(月)、当社のデータサイエンティスト中西達夫の書籍『実用のための「微積」と「ラグランジアン」』を発刊いたしました。
物理、特に力学の世界では、「微分」「積分」や「ラグランジアン」の理解が、重要なポイントだとされています。
しかし、難解で理解できないという人が多くいるのも事実です。
これは、学校で教える数学や物理が「受験用、学習用の内容」であり、「実用に供するための内容」とはズレがあるからです。
本書は「微積」を実際に使いこなすためのポイントを、根本から初学者にも分かりやすく解説しました。
細かい書籍の内容やご購入は以下から↓
目次
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第1章 「微分」は、「何のために」「どのように」「なぜ」役立つか
1-「微分」は「何に」役立つか
2-「微分」は、どのように役立つのか
3-「微分」は、なぜ役立つのか
4-いったい何が「最小」になるのか
5-残された疑問 -
第2章 「ラグランジアン」はどのように使うのか
1-犬にも分かる「最適化」
2-フェルマーの原理
3-「ボールの気持ち」になってみる
4-「放物線」を確かめる -
第3章 「積分」は「n次元」の「体積」
1-転がり競争
2-天秤で量る「積分」
3-「上極限」と「下極限」
4-「グラフ」に描けば「面積」となる
5-「重心」との一致
6-「円」を開けば「三角形」に
7-「べき乗」の「積分公式」
8-(補足)「テコの原理」と「慣性モーメント」の違い
9-「エネルギー」は「力」の「積分」 -
第4章 「加速度」は自らに由る
1- 「運動の法則」は異端の感覚
2-「加速度」と「速度」はどう違うのか
3-なぜ「加速度」が本質なのか
4-自然なキャラクター移動
5-「宇宙」と「地上」と「ゲーム」の違い
6-計算すれば「積分」になる
7-なぜ「同時」に落ちるのか
8-「振動運動」も加速で再現できる -
第5章 微分と積分は逆だった
1-積分は足し算、微分は引き算
2-「等加速度運動」の平均速度
3-微分とは接線の傾き
4-「f(x)」というズルい書き方
5-微分の記号は3種類
6-「微分公式」の成り立ち
7-なぜ「積分定数」を付けるのか
8-ニュートンは微分をどのように考えたか
9-微分は「積分計算」への道を開いた -
第6章 世にも美しい「微分の規則」
1- 動かない関数「exp(x)」
2-なぜ「微分」して動かないのが「指数関数」なのか
3-「マイナス指数関数」の「微分」
4- 2回の「微分」で入れ替わる「双曲線関数」
5-4回の微分で戻ってくる「三角関数」
6-「三角関数」の複素表示
7-なぜ「360°」ではなく「2π」なのか -
第7章 「対数」は「掛け算」と「足し算」の橋渡し
1-「べき関数」のギャップ
2-10円玉の斜塔
3-なぜ「対数」は「指数」の逆なのか
4-「10円玉」はどこまでも傾けられる
5-「対数」とは物理的に何なのか
6-「対数」とは感覚的に何なのか
7-「対数」をとることの意味 -
第8章 計算ルール、たったこれだけ
1-微分の計算ルール
2-「合成関数」の微分
3-「合成関数の微分」の逆、「置換積分」
4-積の微分
5-「積の微分」の逆、「部分積分」 -
第9章 「微分方程式」のエッセンス(線形性)
1-微分しても動かない方程式
2-「微分方程式」を「積分」で解く(変数分離形)
3-「2階の微分方程式」と線形性
4-物理に頻出、「バネの方程式」
5-「線形微分方程式」のシステマティックな解法
6-「階数」が入り混じっても同じこと
7-「線形」は一次式、「非線形」はそれ以外 -
第10章 「微分方程式」のエッセンス(定数変化法)
1-「微分方程式」の分類
2-「非斉次」には「定数変化法」
3-「空気抵抗」のある物体の落下 -
第11章 「ポニーテール」を華麗に揺らす方法
1-「ポニーテール」でイグノーベル賞
2-「エクステ」で実験
3-「運動方程式」を立てる
4-「運動方程式」を整理する
5-「運動方程式」を解く
6-「方程式」のどこがすごいのか
7-「ポニーテール」を揺らしてみる
8-「斉次解+特解」の秘密
9-「ポニーテール」の「共振スポット」
10-「ブランコ」の気持ちになる
11-一漕ぎN回上下動
12-「ポニーテール」は柔らかい -
第12章 「ラグランジアン」の源流をたどる
1-エネルギー版「運動方程式」
2-足りなかったのは「見掛けの力」
3-ラグランジュの運動方程式
4-「最小作用」との出会い
5-「汎関数」の「変分」
6-「オイラーラグランジュ方程式」の覚え方
7-最速降下線の解法
8-なぜ「ラグランジアン」は「T-U」なのか
9-マイナス符号は「ダランベールの原理」から
10-「最小作用の原理」にまつわる混乱について
著者紹介
中西達夫(なかにし たつお)
データ・サイエンティスト。 (株)モーション専務取締役。
半導体、ゲームソフトウェア、オープン系システムの開発に携わる。
アマゾンよりも先に日本初のレコメンデーション・システムを開発。
それを機に統計解析の世界に入る。このころのことを思い出しながら本書を執筆したとか。